Q施 27. 高力六角ボルトの頭締めを行なう時の留意点。

 鉄骨工事技術指針・工事現場施工編によれば、
「締付け部材の寸法上の制約などにより、ナットを締付けることが困難な場合には、ボルトの頭部を回転させることにより、締付けを行うことができる。
 この場合の締付け方法は、ナット回転法に準じて1次締めを行ったボルトの頭を120°回転させて本締めを行うこととするが、ボルトの締付けによりナットが共回りしないように、スパナなどでナットの回転を完全に拘束しておくことが必要である。
 なお、ボルト頭を回転させて締付けを行う場合には、締付けの回転角を管理する目的とナットに共回りが発生していないことを確認する目的のために、ボルトの頭部側およびナット側のそれぞれにマーキングを行う必要がある。
 ボルト頭の回転による締付けは、上に述べたように施工が煩雑で管理に混乱をきたすおそれがあるために、その適用範囲を限定して厳重な管理の下に行う必要がある」とされています。