Q設 2. 高力ボルトの締結構造ではボルトがゆるむ心配はないか。

 鋼構造物をボルトによって接合する場合は、高力ボルト及びボルトによる接合が認められています。ボルト接合による場合は,建築基準法施行令により、戻り止めの処置を施すことが義務付けられていますが、高力ボルトにはこの規定がありません。
 ボルトのゆるみには2つのタイプがあります。1 つはナットがゆるみ回転をしないまま張力(軸力)が減少する現象で、これをリラクセーションと呼びます。これによる張力(軸力)の低下分は考慮されて、接合部の許容値が設定されており、通常の使い方をしていれば問題ありません。
 もう1つはナットが振動や接合面のずれのくり返しで、ナットがゆるみ回転を生じるものですが、締付け力が十分大きい場合には、この心配はありません。
 従って、高力ボルトの摩擦接合による場合、通常の使用環境であれば所定の締付け張力(軸力)を与えれば高力ボルトのゆるみは考慮する必要はありません。