Q設 8. 摩擦接合のせん断力と軸せん断力の違い。

 摩擦接合のせん断力については

建築:「鋼構造設計規準」………許容せん断応力度     
土木:「道路橋示方書・同解説」………許容力
として規定されている。又支圧接合については
土木:「道路橋示方書・同解説」………許容せん断応力度
として規定されており、以上の基準をまとめると次のようになります。

表2 例)M22径の場合

記号
A:軸断面積(380  )
σy:規格耐力(900N/ )
 
Ae:ねじ有効断面積(303  )
μ:すべり係数
 
150:基準耐力( N/ )
 
 ここで摩擦接合の許容せん断応力度とは、摩擦での許容応力を意味しており、高力ボルトが直接せん断を受ける場合に適用されるものではありません。
又、軸せん断力については高力ボルト支圧接合の場合に適用されます。ただし、建築の場合、支圧接合のみでの許容応力の規定はありません。引張外力とせん断力が同時に作用する摩擦接合部では組合せ応力として扱われており、摩擦力による許容せん断力を低減させる式が示されています。