Q施 26. M12がない時、M16で代用はできるか。 (指定された呼び径のボルトがない時、一段階太い径のボルトを使用できるか)
締付け力の点からは一段太径を用いることは、差し支えありませんがボルト孔の拡大が必要になり、これにより母材の断面欠損が増加し、部材耐力が低下しますので、設計者と協議の上、実施しなければなりません。
締付け力の点からは一段太径を用いることは、差し支えありませんがボルト孔の拡大が必要になり、これにより母材の断面欠損が増加し、部材耐力が低下しますので、設計者と協議の上、実施しなければなりません。
鉄骨工事技術指針・工事現場施工編によれば、
「締付け部材の寸法上の制約などにより、ナットを締付けることが困難な場合には、ボルトの頭部を回転させることにより、締付けを行うことができる。
この場合の締付け方法は、ナット回転法に準じて1次締めを行ったボルトの頭を120°回転させて本締めを行うこととするが、ボルトの締付けによりナットが共回りしないように、スパナなどでナットの回転を完全に拘束しておくことが必要である。
なお、ボルト頭を回転させて締付けを行う場合には、締付けの回転角を管理する目的とナットに共回りが発生していないことを確認する目的のために、ボルトの頭部側およびナット側のそれぞれにマーキングを行う必要がある。
ボルト頭の回転による締付けは、上に述べたように施工が煩雑で管理に混乱をきたすおそれがあるために、その適用範囲を限定して厳重な管理の下に行う必要がある」とされています。
設定トルクの範囲を超えて締付けた場合、トルクの測定の結果、締めすぎていると判断されたボルトには、何らかの異常が生じているものと考えて不合格とします。
従って、新しいボルトに取り替えて締め直す必要があります。
また、締め忘れ、締付け不足のボルトが発見されたボルト群については、1群のボルト全体についてトルク検査を行うとともに、設定トルクを下回る場合には、所定のトルクまで追締めを行います。
電動インパクトレンチなどを使用して、ナットを回して弛めます。
弛んできてボルト張力(軸力)がなくなると、ボルトの錆や塗装の塗膜がねじ部にかみ込むことでボルトとナットが共まわりを生じる場合がありますが、この時の弛めトルクは小さいので、パイプレンチなどでボルト頭側を押さえてやれば、ナットをはずすことが可能です。
ピンテール12角寸法の基本寸法と許容差は、JSSⅡ-09に次のように定められており、締付け機との嵌合(かんごう)性の関係もあり、ボルトメーカー各社の製品は表4の寸法に統一されています。